人々の生活
■■日本で見つけたノルウェー生活!その2■■
・草津で楽しむ「歩くスキー」
気がつけば数年ぶりの更新のこのコーナー。今回もまたYoko@管理人から体験談をご紹介します。
先日、個人的に群馬県の草津温泉に行って来ました。今回ご紹介したいのは日本屈指の名湯!ではなくてノルウェー生活を語る上で絶対にはずせないクロスカントリースキー(langrennski)です。
草津温泉スキー場と言えば、普通はいわゆるアルペンスキー(slalåmski)やスノーボード(snøbrett)を楽しことが多く、今回の私もまずはリフトとゴンドラを乗り継ぎスキー場最高峰まで登り、壮大な風景(写真右上)を横目にスキー滑走。 でも本来の目的は山のふもとにある草津音楽の森クロスカントリースキーコースで開催された「草津温泉ノルディックスキーフェスティバル2006」への初参加でした。
このフェスティバル、ノルウェーでも有名なあの荻原健司・次晴兄弟のプロデュースで今年で3回目。主催は草津町と東京新聞・中日スポーツ新聞ですが、後援者のトップには「ノルウェー王国大使館」の名前が・・・。不覚にも私はそのことをこの冬、ネットサーフィンをしていて初めて知ったのでした。
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思えば、ノルウェーでski(シー)と言うとたいていはクロスカントリースキーのことで、アルペンスキーの方をわざわざslalåmski(スラロームシー)と伝える必要がありました。実際、私もノルウェーに在住していた時は、冬は裏山に入ってナイター設備の整ったコースでクロスカントリーを楽しんだものです。仕事の後、平日の夜でも山の中は賑わっていました。本格的な競技の練習をしている人、犬の散歩をしながら滑っている人、ソリに乗せたこどもを引いて滑っている人、散歩気分でゆっくり歩いている(でも私よりよっぽど速い)ご年配のご夫婦・・・・。
我が家にはノルウェーで購入した2セット(私と夫の分)のクロスカントリースキーとブーツ� �ストック、ウェアが揃っていますが、日本に帰国後はウェアはクローゼットの肥やし、板は単なる飾り物となりつつありました。そこへ、今回のフェスティバルの情報が目に留まったのです。
このフェスティバルの特徴は、本格的な競技大会と同時に、私たちのような初級者でも気楽に参加できるスキーハイキングや、森の中をスノーシューで歩くエコウォーキングのコースが設定されていることです。当日は、学生、ファミリー、地元の子供たちなど、400名を超える人々が思い思いに集まっていました。老若男女が集まる大会なんてアルペンスキーの競技会では絶対に起こり得ない現象です!
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初日に行われた荻原兄弟のスキー教室で、次晴さんもおっしゃっていましたが、「ノルディック」とはまさにノルウェーのこと。雪の中での生活のために発祥したスキーが、後にアルプスに伝わり急斜面を滑る必要性から「アルペン」に変化したそうです。
そう考えると、ノルウェーの人々に深く根付いたスキー文化にも納得がいきます。そこで夢ネット管理人の私から皆さまへひとこと、「ノルウェー人を知るにはスキーをはいてみよう!」
2日目はいよいよ競技会の日。
とは言っても、もちろん私が出場したのはスキーハイキングですが、3q、5q、8qのコースがある中、ノルウェーで20qほどの距離を� �いたことがある経験を根拠に、最長の8qを選択しました。
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スタートの合図は健司さんの振り下ろすノルウェー国旗です。前列の方にはタイム計測用のタグを装着した本格的な選手たちが並びます。
ノルディック競技を生で見るのはノルウェー在住時以来6年ぶりくらいですが、いざ同じ雪面に立ってみると上級の皆さんの滑りには本当に感動させられました。まるで荒川静香のようななめらかで無駄のないスケーティング。その差はタイムにも現れていて、同じ8qのコースを優勝者はわずか25分、一方の私は1時間10分くらいかかってしまいました・・・。
うーん、奥が深いスポーツです。トリノオリンピックをTV観戦しながら、日本勢やノルウェー勢の不振に文句を言っていた自分がお恥ずかしい・・� �・・。
アルペンスキーをやっていると、斜面をリフトでなく自分で登るなんて疲れるだけで馬鹿みたい!と思いがちですが、クロスカントリーにはまた違った魅力があります。苦しい思いをして登った分を滑走する時の爽快感♪開かれたゲレンデではなく静かな森の中で包まれるような自然との一体感♪そして8qを完走して「完走証」なんてものをいただいてしまうと、競技でもないのに得られてしまう達成感♪久しぶりに気持ちのいい汗をかくことができました。
おまけにここは日本。それも草津。ノルウェーでは絶対に味わえない「温泉」という特典付なんて最高です!
ノルウェー夢ネット管理人の使命としてひたすら「ノルウェー国旗」の行方を追っていた私は、スタート前のちょっとした時間に、健司さんとお話しする機会がありました。実は、これで2度目。1度目は健司さんのまだ現役時代、オスロのおすし屋さんで偶然を装って出会った時で、その時も快く写真撮影に応じてくれたのを記憶しています。
私と夫がノルウェーの話をすると、私たちが使っているスキーを一目見て、「日本では手に入らないものですね。」とはさすが。更には今、健司さんが使っている板はノルウェー製(Madshus)であることを教えて下さいました。現役のときは違ったそうですが。
(雪上では、健司さんが実は国会議員であることなんてすっかり� �れさせられていました!失礼があったかも?)
これまで、「クロスカントリースキーはノルウェーでなきゃダメ」と信じてきた私ですが、今回その思いは撤回されました。日本でも結構楽しめるものです!
フェスティバルには来年も是非、参加したいと考えていますので、ノルウェーファンの皆さま、ご一緒にいかがですか?
(ここで使った写真は事前に東京新聞・著作権課の許可を得て掲載しております)
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